マドリード2日目その1 ラ・マンチャの白い風車に寄り道。

マドリード2日目。今日は世界遺産の街「トレド」へ向かいます。マドリードからトレドは高速列車「AVANT」で移動。所要時間30分です。

朝ごはんは、近所のパン屋さんで買ったクロワッサンと目玉焼き。キッチン付きのアパートの醍醐味です。ホテルだと朝食会場に行く前に、ある程度きちんとしなくちゃいけないけど、アパートなら寝起きのまんま、朝ごはんを食べられる!


マドリードからトレドの行き方(鉄道)

トレド行きの高速列車「AVENT」の発着はプエルタ デ アトーチャ駅(Puerta de Atocha)。地下鉄を乗り継いで向かいます。AVENTをはじめ、スペインの列車は旧スペイン国鉄「Renfe」が運行しています。日本で言うところのJRという位置付けなのかな?

Renfeのチケットは公式サイトから事前にWEB予約、あるいは当日窓口か券売機でも購入できます。私たちは時間がはっきりしていなかったので発券機で購入しました。英語も選択できるので表示に従って操作すれば大丈夫!不安な方は窓口の購入がオススメです。駅のスタッフは英語を話す人がほとんどです。

may I have one tickets to (行き先)?/(行き先)までの切符を1枚ください。

これで通じるはず。無事購入できたら、電光掲示板でホームを確認すればOK。

プエルタ デ アトーチャ駅では、乗車前に手荷物検査があります。飛行機と同じX線検査ですが、飲み物や食べ物の持ち込みの規制はありません。上着は脱ぐ必要があるのであらかじめ準備しておいたほうがスムーズです。

9:20分発の電車に乗りいざ、トレドへ!


トレド駅がすごい


さすがは世界遺産に隣接する街だけあり、駅も立派です。トレドの駅舎は20世紀の初めにパラシオスが設計したネオ・ムデハル様式。アラベスクを模した木組みやモザイクタイル、馬蹄形のアーチにステンドグラスなど、小さい駅でありながら見所がたくさん。ちなみに帰りもホームで手荷物検査があります。

トレド駅に降りるほとんどの人は、そのまま世界遺産・トレドの街を目指します。徒歩でもいけるようですが、体力に自信がない方は駅前に常駐しているタクシーか旧市街地へ向かうバスの利用を。


トレドからコンスエグラへ 

さて。妙齢女はと言いますと、「せっかくだからドン・キホーテのあれ、見にいこうぜぃ」と、行き当たりばったりで寄り道を計画。

「あれ」とは、セルバンテス著「ドン・キホーテ」の主人公が巨人に間違えた「白い風車」のこと。トレドから60kmほどの場所「コンスエグラ」ってとこにあるんですって。

早速ググるとどうやらバスで行くことができるらしい。バスターミナルは駅からちょっと離れているようなので、タクシーで向かいます。

バスターミナルに着くといくつかのバス会社の窓口があった。が、しかし。発券機は壊れてるし窓口には人っ子一人いない。。。背の高いイケメン2人組の青年に「どうなってんじゃい?」と尋ねると、

「自販機の修理に時間がかかってるみたいで、係りの人は奥の部屋にいるんだけでちょっと待ってとしか言わなんだよ〜。かれこれ30分以上待ってるんだぜ」

みたいなことを英語で教えてくれた。多分、アメリカ人。

良い意味でも悪い意味でもこの、「のんびり気質」に相当やられたスペイン旅。イタリアもフランスも確かにゆっくりはしてるけど、スペインがピカイチ。さすがはシエスタ(お昼)の国である。

さて。どうしたものか。バスターミナルの外に出てみるとタクシーの運転手さんが、「どこまで行きたいの?」みたいなことをスペイン語で話しかけてきた!

ベトナム・ホーチミンでぼったくりタクシーに遇うという苦い経験があるMちゃんとあたし。警戒心をあらわにし、「風車が見たいんだけど、おいくら?」と訊ねてみる。
ところがどっこい、おっちゃん、英語通じない〜。それでも負けじとものっそい早口のスペイン語で話しかけてくる(涙)。

٩( ᐛ )و

さっぱりわかりませ〜と、こんな顔しているちんちくりんなあたしたちに呆れたのか、メモ帳を取り出し、書いてくれたのは、

Toledo〜Consuegra €90

トレド 〜コンスエグラを往復で90ユーロってことよね?
これって安いの?高いの?

よくわかんないけど、片道60kmを考えたら妥当なんじゃないかしら。
いつ来るかわかんないバスを待つより、一人45ユーロで行けるなら乗っかってしまえ!
だってタクシーの車種、シトロエンだしさ(好き)
おっちゃん優しそうだしさ!

決断までものの数秒。40代のいい大人の思考ではない。

後から知ったのですが、これって観光タクシーみたいなもんで、定額制なんですって。
ちなみに料金は後払いです。

そんなこんなで目指すドン・キホーテの舞台へ。おっちゃんには「待てってね!」とジェスチャーで伝える。

風車には一基ずつに名前が付いています。中に入ることができる風車もいくつかあるようです。

見晴らしの良い丘からは赤土色の広大な大地が。乾いた9月の風が爽やかに吹き抜けています。

『名前は思い出せないが、ラ・マンチャのある村に、そう遠くない昔、一人の郷士が住んでいた』

これはドン・キホーテーの冒頭の一文。そう、ここはラマンチャ地方。今、あたしたちは間違いなくドン・キホーテの世界にいるのである。とか言って。あたしのドン・キホーテの知識はバレエの演目のみ(☝︎ ՞ਊ ՞)☝︎

ざっくりドン・キホーテ
騎士の物語を読みすぎた中年男・キハーダが自分を伝説の騎士を思い込んで旅をする。「もっと騎士らしい名前がいい!」と、ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャと名乗るようになる。こうしてドン・キホーテは物語のなかで恋をしたドルシネア姫を探す旅に出る出会った(ある意味相当きつい男)。
旅先で出会った旅館の娘キトリと床屋のバジルの駆け落ちにひょんなことから加勢することになったドン・キホーテ。駆け落ちの途中、キトリとバジルの二人は風車小屋のそばでひと休み。 ちょうど野営をしていたジプシーたちと意気投合してレッツダンシング! そこへドン・キホーテがあらわれ、何を勘違いしたのか、風車をドルシネア姫を襲った怪物だと思って突進。そして吹っ飛ばされる(やれやれ)。
そんなこんなで駆け落ちしたキトリとバジルは無事結婚。ドン・キホーテは二人の結婚を見届け再びドリネシア姫を探す旅に出るでした(だからその人って物語の中の人でしょ?)。
だいたいこんな感じだったような気がする。。。

さてさて、風車が建つ丘には元アラブの要塞だったコンスエグラ城があり、一部内部を見学することができます。

トレド 駅からタクシーで来る人は意外と多いらしく、運転手さんはお友達らしき人とおしゃべりしながら嫌な顔1つせずに待っててくた。

トレド まで戻ってちょーだい!と、地図を指差して伝え、世界遺産の街へ向かいます!



旅の記憶。

年齢を重ねることで得た少しの自由。大人女性よ、 今こそ旅に出よう。 世界にひとりで向き合うことは決して孤独なんかじゃない。 「旅の記憶」は個人旅行の手配やノウハウを綴る、女性による女性のためのひとり旅応援サイトです。