パリのカッフェー事情。

パリといえばカッフェー(あえてカッフェーと言わせてください)。
そりゃもう、石投げれば当たるほどにそこらじゅうにカッフェーがあります。
カフェ・ド・フロールとか、レ・ドゥ・マゴなどの著名なカフェは、地元の人や観光客でいっぱい。
私もパリジェンヌを気取ってテラスでカッフェーを楽しもうと思ったのですが。。。

滞在中、連日の猛暑につき、とてもじゃないけどカンカン照りのテラスで温かいコーヒーを飲む気にはなれず。。。

パリでは氷を入れた飲み物を飲む習慣があまりないらしく、様子を伺うとみんな温かい飲み物ばかり飲んではるんです。あとは食事。カンカン照りの中でこってりこてまろなタルタルステーキ(ナマ肉です)なんかを涼しい顔で食べてはるんです。。。

しかーし。せっかくパリに来たのですもの。カッフェーでカッフェ・クレームをいただきましてよ。暑かったけど。

私が訪ねたのは、サンジェルマン・デプレにある「La Palette(ラ・パレット)」という老舗のカッフェー。ボザール芸術学校やギャラリーが並ぶ界隈らしく、絵の具のパレットが目印になっています。かつてはセザンヌ、ピカソも常連だったそうな。

店内は常連客で賑わっていて、とても陽気な店員さんがテーブルを縫うようにサービスをしていました。「やぁ、マダ〜ム。テラス席にどうぞ〜。最高のカッフェーを今すぐ用意するよ〜」みたいな感じのことを言われ、暑いから店内がよかったのですが、テラスに通されました。ハハハ。。。
テラス席こそが一等席というのがパリのカッフェーなのでしょうか。確かに、店内はがら空きでした。

それにしても暑い。。。じりじり暑い。。。冷たいも飲み物にすれば良かった。。。

ところが。パリでは冷たい飲み物(コーラとかオランジーナとか)をオーダーしても、基本、氷は入っていません。というより、パリで氷を入手するのは至難の技。
パリの一般家庭で冷房を設置しているところは少なく、私が借りたアパルトマンも冷房なし。
最高気温38度、夜になっても35度という熱帯夜を扇風機一つで過ごしました。
氷を買いにスーパーに行っても、そもそも氷を売る文化がない。
これには参った、本当に参った。
夏にパリに行かれる方は、日本から保冷剤を持参し、アパルトマンなら冷凍庫で凍らせる、ホテルなら冷却シートなどで暑さ対策さてたほうが良いかと思います。

道に面したカッフェーは基本、冷房はない、と考えた方が良いでしょう、涼を取りたいなら、建物の中に入っているカッフェーをおすすめします。わたしが見つけたのは、セレクトショップでおなじみのmerci内のカフェ。夫と娘のおみやげ探しに立ち寄ったのですが、ブックカフェが併設されていました。



店内は冷房が効いていて、店員さんの対応もとても丁寧で気持ちが良かったです。
メニューを見ると「thé glacé(アイスティー)」が!こちら、オレンジが入ったフルーツティーで本当に美味しかった!しかもたっぷり氷入りです(涙)。

カフェの支払いは小額なので、飲み物一杯の場合、私はキャッシュで支払いました。わざわざ店員さんを呼んで会計をしなくても、お金をテーブルに置き、ジェスチャーで伝えて「メルシー、オヴォワー」と言って席を立っているパリジャンがいたので真似っこしてみました。4.5ユーロだったので、5ユーロを置いてそのまま外へ。なんだか常連さんみたいで嬉しかったな。


そして。不本意ながら一度だけ利用してしまったのが、世界にはびこるスターバックスです。暑くてもうヘトヘトで、とりあえず目の前にあったスタバへ駆け込んでしまいました。。。
カッフェーの街、パリにいながらなぜスタバ。。。と、思いつつ、暑さには耐えられなかった。。。

世界共通。安定のスターバックス。冷たい飲み物(もちろんたっぷり氷入り)。なにをオーダーしたのか覚えていませんが(笑)、グランデサイズのキンキンに冷えた飲み物を一気飲み。心なしか、店内は地元の人よりも、暑さに耐えられなくなったアジア系観光客が多かったような気がします。

パリのカフェー事情をまとめると。

パリっ子は一年中テラスが好き。
暑くても寒くても!

と言ったところでしょうか。
ちなみに、数年前に某芸能人が、空いているテラス席を希望したのに店の奥に通され、白人客(つまり地元の人)は希望通りテラス席に通されたことにに差別を感じたというニュースがありました。
私の場合、滞在中そう言った差別は一切感じませんでした。
それどころか、こちらが一生懸命フランス語を話そうとすると、「英語で大丈夫よ」」なんて優しく言ってくてる人ばかり。パン屋さんのおじいちゃんのように、高齢の方はフランス語オンリーでしたが、フランス人は英語を話せます。大丈夫。

ただし、挨拶だけはぜひフランス語で。それだけで相手の対応が本当に変わります。



旅の記憶。

年齢を重ねることで得た少しの自由。大人女性よ、 今こそ旅に出よう。 世界にひとりで向き合うことは決して孤独なんかじゃない。 「旅の記憶」は個人旅行の手配やノウハウを綴る、女性による女性のためのひとり旅応援サイトです。